あの震災・津波から2年を直前にした3月5日、6日の2日間の日程で移動図書館ボランティアに参加いたしました。
事業開発部の藤田より報告いたします。
◇3月5日(火)
仙台駅を降りると風が強く、ブックオフ本部のある神奈川県相模原市よりも少し肌寒さを感じました。私自身は3度目の参加になりますが、他のメンバーは全員初めての参加。
当社の取締役2名を含む6名での運行参加です。
シャンティ国際ボランティア会山元事務所に到着後、2日間お世話になるシャンティのプロジェクトマネジャー熊島さんからレクチャー。写真やDVDで震災直後の山元町の様子が語られます。現地で、当日の様子を見ると、より一層衝撃を受けずにはいられません。
【災害公営住宅】
山元町では災害公営住宅が600戸建設される予定だそうです。ようやく目に見える形で進み出しました。
宮城県内で全ての建設が終わるのは平成27年度の予定という事ですが、この場所は県内で最も早期に着工しているそうです。
【中浜小学校】
窓が割れ、衝撃的なインパクトを与えていた中浜小学校の体育館は解体中です。
児童たちの命を救った校舎は残されるそうです。
【移動図書館車】
翌日(3月6日)の運行に備えて、図書館車に本を補充します。
限られたスペースの中、利用者さんに喜んでもらえるよう試行錯誤。
新しく入荷した本も次々に補充されていきます。
◇3月6日(水)
昨日は夜遅くまで震災について各々が考えることを語り合いましたが、実際に運行となると改めて気が引き締まります。
【運行】
天気は快晴。しっかりと準備してきた防寒対策がいらないほどポカポカ陽気です。
今日は、山元町Aグループの4か所を移動図書館車と共に回ります。
1か所目のナガワ仮設住宅では、到着するとすぐに利用者の方が集まってきて、返却・貸出・新規登録作業など初めての作業に右往左往。
とは言え、そこは普段様々なお客様や取引先とやりとりしている百戦錬磨の参加者たち、すぐに状況を把握し、それぞれのポジションで大活躍。
利用者さん同士も知り合いを見つけては、情報交換しています。この活動が生活の一部に、また楽しみの一つになっていることが実感できる瞬間でもありました。
そして利用者さんから素敵なサプライズが。
山元町の名産品で復興のシンボルでもあるイチゴをモチーフにした手編みのストラップ。
今回の参加メンバー全員にプレゼントしていただきました。
2か所目も初めはバタバタしていたのですが、少し時間が
空いたので、返却された本をパソコンで返却処理を行い、図書館車に戻す作業を行いました。
見事な連携プレーで、右手と左手で違う作業をしています!
仮設団地内をマイクを片手に移動図書館のアナウンス。
移動図書館が来ていることを住民の皆さんにお知らせしています。
午後になり、3か所目に行く頃には、風が出てきて、肌寒さを感じるようになりました。
風が強くなるのと並行して利用者さんも少なくなりましたが、4か所目では学校帰りの姉弟が図書館車でクイズ本や絵本を楽しんでくれました。
また、急きょ始まった参加者との鬼ごっこも楽しんで、和やかなひと時になりました。
【活動を終えて】
私は、移動図書館の活動は今回の参加で3回目となります。1泊2日という短い時間ではありますが、最初に参加したときよりも、運行時の作業内容が以前より濃くなり、移動図書館活動の進化を感じました。
ボランティア参加者全員からも、参加して良かったとの声が聞こえてきました。
震災から2年が過ぎた3月11日、テレビからは震災と津波の映像が流れ、当時の様子が語られています。
テレビで見るのと、現地で感じるのには大きな違いがあります。
ブックオフチェーンから一人でも多くの人が参加し、一人でも多くの人と共有し、この大きな震災を風化させないよう継続して移動図書館活動に取り組んでいきます。