2012年10月からスタートしたボランティア活動も今回で19回目。
店舗開発部岩田から報告させていただきます。
記録的な猛暑と豪雨が全国を襲ったこの夏。山元町の初日は雨がまだ上がり切っていない午後からのスタートです。
今回の参加者は、店舗のアルバイトスタッフ2名、グループ会社社員2名、本部社員1名、とボランティア参加者をサポートするコアメンバー2名の計7名です。
8月20日 1日目(天気:曇り)
仙台駅に集合して出発しました。
初日はシャンティ国際ボランティア会の事務所でオリエンテーションを受けた後、被災地の見学です。
ご案内いただくのは、ご自身も被災されて、現在も仮設住宅にお住いの移動図書館車運転担当の岩崎さんです。
何よりも驚いたのは、山下駅の駅舎が取り壊されてしまっていたこと、中浜小学校の体育館とプールも取り壊されていたこと、校庭にあった被害車両が片づけられていたことです。
中浜小学校では唯一残った校舎をメモリアルとして保存する計画だそうです。
ちょうど、夏休みで他県から中学生の一行が見学に来ていました。心なしか生徒の顔が緊張と恐怖で青ざめているようでした。
海側の柱に巻きついた複数の鉄骨や根元から折れ曲がった鉄筋コンクリートの柱に心がざわつきます。
ここ中浜小学校は、児童の足で避難する時間よりも早く津波が来ると、校長先生の勇気ある決断で、先生、児童、保護者が天井裏まで避難して全員が助かったと聞いています。
(翌日自衛隊のヘリで救出)
津波第2波の引き波が巨大な第3波と沖でぶつかり規模を小さくしたことも幸運だったと・・・、それがなかったら校舎は呑み込まれてしまっていたかもしれません。
今は、周辺のがれきの山々も確実に減り、復興住宅が建ちかけていますが、現地の皆さんが復興をイメージできるまでには、もう少し時間がかかるような気がしました。
8月21日 2日目(天気:晴れ・暑い)
いよいよ出発です。
今回は、新たに加わった大型の移動図書館車両に初めて乗車しました。
この車両の特徴は、車内が児童館のように子供幼児スペースとなっていることです。
大人や少年用の本は外側の作り付け本棚に収納されていますので、車外で気軽に見ていただけます。
車内には大きなアンパンマンやバイキンマンのソファーもあっていろいろ工夫がされています。
3歳の女の子と5歳のお兄ちゃん、車内子供スペースで遊んでもらってとってもとっても楽しかったです。ありがとう!!
そして目立ったのは、借りた本を抱えてやってくる方が多くなっていることです。
さすが、1年間のシャンティさんの地道な活動が定着していると感じます。
チラシ配りでは仮設住宅内の空室も心なしか増えているようにも感じました。
一方で、いつもおしゃべりで寄っていただくおばあちゃんが入院中と聞き、早く良くなってまた逢えたらとも・・・。
さて、今回は、アルバイトスタッフの方が2名参加してくれました。
二人とも被災地そしてボランティア活動への思いを胸に秘めてきたくれたことと思いますが、いろいろなことを感じて帰ってもらえたらと願っていました。
そして、二人ともしっかりいろんなことを感じてくれていました。
「仲間のスタッフにも参加を考えている人がいます。自分の経験はきっと皆の背中を押せると思います。」
「移動図書館車のお手伝いをさせていただき、店舗にお金を払って本を買いに来ていただくお客様がいかに有難いかと感じました。その感謝の思いを自分が働く背中で仲間に見せたい。」
とてもうれしい言葉です。
私は、コアメンバーとしてこの1年間に何回か参加させていただきましたが、参加者の行動や言葉はいつも真剣でアイディアに富んでいます。
毎回、私が初めて参加した時の気持ちを忘れずに関わり続けられる、原動力の一つになっていると改めて感じます。
参加者の言葉をシャンティさんも真摯に聞いていただいていますし、細かい部分を含めオペレーションを進化させてきていただいているのも本当に頭が下がる思いです。
今回も多くの関係者の皆様、参加者の皆様有難うございました。